今日は、「日本株に積み立て投資を始めたものの不安」という読者の声があることに対して、私の考え方をお伝えします。

荒れる日経平均

 日経平均株価が急落しました。私は、日本株は割安で、魅力的な投資対象と考えています。日経平均インデックスファンドに投資していけば、中長期で資産形成に貢献すると思います。

 ただし、短期的には、米金利上昇や米国株下落、地政学リスクなどを嫌気して、何回も急落を繰り返します。日経平均の欠点は、値動きが荒いことです。いいタイミングで買って、いいタイミングで売ろうと思っても、至難の業です。

 日経平均とニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均の値動きを比較した、以下のグラフをご覧ください。

<日経平均とNYダウの値動き比較:2012年末~2024年4月19日>

注:2012年末の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」が本格的にスタートした2013年からの累計で比較すると、日経平均の方が大きく上昇しています。ただし、下げ局面だけ見ると、日経平均がNYダウより大きく下落することが多いのが明らかです。

 つまり、日経平均は、上げる時も下げる時も、NYダウより値動きが大きく、それだけに、いつ買ったらいいのか、判断が難しいと思います。

 日経平均の値動きを荒くしているのは、外国人投資家です。外国人は、売る時は下値をたたいて売り、買う時は上値を追って買い、日経平均の値動きを大きくしています。

 外国人投資家から見て、日本株は、世界景気敏感株です。世界景気になんらかの不安が出ると、まず、日経平均から売ります。逆に、世界景気に明るい兆しが出ると、日経平均から買います。そのため、日経平均は、世界のどこかで起こる、あらゆる強弱材料に反応して、激しく乱高下します。