今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは156.10

下値メドは154.65 

日銀損失:国債金利1%の金利上昇で40兆円の評価損が発生  
ウクライナ戦争:ロシアがウクライナから奪った領土を返還することが、最も可能性の高い結末
ドイツ経済苦境:ECB利下げ見送りはドイツ製造業をさらに悪化させるだけ  
BOE:ディングラ委員「行き過ぎた引締め政策で英経済がハードランディングするリスク」
すでに緩和?:FRB「米国の金融状況は、利上げを始めた時よりも緩和状態」

前日の市況

 5月8日(水曜)のドル/円相場は前日比1.17円の「円安」。毎日1円、4日連続で円安が進んでいる。

「市場が健全に機能し、投機による過度の変動がなければ、介入する必要はない」。神田財務官がこのように発言したと一部メディアが報じたことで介入警戒感が薄らいでいる。植田日銀総裁は「円安は今のところ物価上昇率に大きな影響はない」との考えを示すと、鈴木財務相は「円安にはプラス面もある」と述べ、危機感は全く感じられない。

 介入はあくまでも円安の速度調整のためのスムージング・オペレーションであって、円安を阻止したり相場の方向を変えたりするのが目的ではなかったことが明らかだ。政府日銀の発言は、緩やかな円安はむしろ好ましいとの印象を与えている。

 バイデン大統領の支持率が下がっているのは、米国民の「インフレに対する不満」が大きな理由という世論調査がでた。米大統領選に向けてこれ以上トランプ氏にリードを広げられたくないバイデン陣営とすると、インフレの再燃は最悪だ。FRB(米連邦準備制度理事会)の「利下げ」は政治的にも微妙になると、日米金利差縮小は当面期待できない。なおトランプ氏は、自分が大統領選になれば「パウエル議長を再任しない」と述べている。

 2024年93営業日目のドル/円は、154.54円からスタート。円売り需要が相変わらず旺盛というか、円買い需要がゼロというべきなのか、この日も安値は東京時間朝につけた154.51円までとほとんど下がることはなかった。当局の円安けん制発言はスルーされ、昼前に155円台に乗せると夜遅くには155.68円まで円安に動いた。終値は155.61円。24時間のレンジ幅は0.92円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成