大富豪への道4:事業で築いた資産を全方位フル回転で資産運用

時流に乗る鋭いビジネス感覚で莫大な資産を築いた弁護士

 四人目にご紹介するのは地方都市の一等地に本社を構える弁護士法人の代表であるD氏です。

 開業してから既に20年以上たっていますが、時流に乗る鋭いビジネス感覚で事業を順調に拡大させ、一代で巨額の資産を築かれました。

 その資産は法人本体と、D氏個人と、D氏の資産管理会社に分けて管理されています。

 金融機関との取引においても、それぞれの口座を持ち、さらに資金を国内外の不動産や金融機関の富裕層担当部門であるプライベートバンキング、そして、ご自身で管理する部分と色分けして運用を行っていました。

 D氏は敏腕事業家らしく、資産運用においても合理的かつアグレッシブなスタイルで、ここがタイミングと見れば多額の借り入れを行って不動産投資や外貨建ての債券投資を行い、利ザヤを確実に取ります。

 その投資判断を行うD氏の分析や銘柄選別はシビアのひと言。

 債券取引は、株式市場のような取引所取引ではないため金融機関との相対取引となり、一般的には価格などの情報が少なく、金融機関からの情報に頼ることになります。が、D氏はご自身で徹底的に状況を調べ上げ、投資候補となる債券の状況や利回り水準に、納得がいくまで担当者と打ち合わせを行い、リスクをうまく取りながら運用資産を拡大させていました。

 プライベートでは幼いお子さまをでき愛し、家族と過ごす時間を大切にされ、よく海外旅行にも行かれていました。その紳士的なお人柄とは対照的に、個人的に管理する資産部分では、ネット取引で株式の信用取引やFX取引も行っており、事業で築いた資産をまさに全方位フル回転で資産運用に回して運用効率を最大化する攻めの投資家でもありました。

大富豪の共通点

 いかがでしたでしょうか。このように、今回はゼロから資産を築いた超富裕層というテーマで普段表に出ない方々を紹介しましたが、まだまだ紙面の都合上紹介しきれなかった方々もたくさんいます。

 相続資産を除けば、超富裕層は企業オーナーが多いことは事実です。ただし、私がこれまで仕事を通じて接してきた富裕層の方々は、みな紳士的で落ち着きと余裕があり、仕事にもプライベートにも真剣であるということで共通しています。

 そしてピンチな状況でも資産を効率的に働かせることでさらに資産を増やしているのです。

≫続けて「実録・資産家たちのお金の増やし方1:富裕層の資産運用、4つの共通点」を読む